ペルソナ 脳に潜む闇 (講談社現代新書) [ 中野 信子 ]
テレビでも拝見している中野さんの本。
最初は自伝とは知らず、ただ「ペルソナ」という言葉に惹かれて
購入した本。
ペルソナとは「他者に対峙するときに現れる自己の外的側面」だそうだ。
最近はペルソナという言葉にやけに惹かれる。
先日読んだ「はみだしの人類学」にもあったが、私たちは
「複数の私」を生きている。
そしてこの本の中でも「脳は一貫していることの方がおかしい」という
ことが書かれてあって、なんだか腑に落ちた。
今まで「自分の中で一貫性があった方がいい」とかいうよくわからない
観念があったし、自分は八方美人でよくないのではないかとか
モヤモヤしていた。けれど、私たちは複数の側面を内包しながら
これらを使い分けているらしいから、ちょっと肩の力が抜けた感じがする。
著者と私は歳が近いので校内暴力・苛烈な受験戦争・就職氷河期を私も
経験していて、苦しい時代だったなとあらためて思った。