最近哲学や思想の歴史といったものに興味があって、それに関する本を
探していたけれど、いろいろ見ているうちに「人類学」についても
知りたいと思うようになった。
そもそも文化の違いに興味があって、それぞれどんな歴史(思想を含む)を
たどって今の形になったのかが知りたいと思っていた。
「文化人類学」は私の知りたい内容を含んでいるのではないだろうか。
でも私にとって「人類学」の分野ははっきりしていなくてぼんやりしている。
そこで読みやすそうなNHK出版 学びのきほん はみだしの人類学 ともに生きる方法 (教養・文化シリーズ) [ 松村 圭一郎 ]をまず読んでみることにした。
内容はとてもわかりやすく入門書として最適だと思う。
この本のキーワードは「はみだし」と「つながり」。
「つながり」は存在の輪郭を強化する働きと存在の輪郭が溶けるような働きが
あるという。第1章と第2章で詳しく書かれているのでぜひ読んでいただきたい。
私は第3章の『複数の「わたし」』に関する内容が印象に残っていて
いろんな自分がいていいんだと思わせてくれた。
そして第4章では、差異とどう生きていけばいいのかが論じられている。
「多文化共生」「異文化理解」という言葉に大きな問題が含まれていると
いうところに気づかされることがあった。そこからかーって感じで。
巻末には人類学をもっと知るためのブックガイドが記載されており、
とてもありがたい。